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中国製毒ギョーザ「中国は被害者論」崩れ、中国市民のあいだに当局不信
中国製毒ギョーザ、「中国は被害者論」崩れ、中国市民のあいだに当局不信。世論の反発を恐れる中国当局が事件の風化を待っていた可能性
2010年4月11日14時57分 読売新聞
中国製冷凍ギョーザ中毒事件は、中国当局が3月、国内での犯罪だったことを自ら認める異例の展開となった。
「日本が悪者で中国は被害者」という中国世論の基本構図が突如崩れ、市民の間では当局への疑念も生じ始めている。
「毒ギョーザ事件は日本が悪いのではなかったのか」
北京南西300キロの河北省・石家荘市。ギョーザを製造した天洋食品の近所で商店を経営する男性は、元臨時従業員が逮捕されたことを聞いて憤った。
男性は、「殺虫剤混入が中国で発生した可能性は極めて小さい」という中国警察の発表を信じてきた。「説明はウソだったのか」と今は怒りの矛先を当局に向けている。
「日本悪玉―中国被害者論」は、歴史問題を強調する中国では、ほとんど自明の理、あるいは物事の前提のように語られる。ギョーザ事件が発覚した2008年当時、中国では、責任の押しつけを伴う激しい対日批判が噴出した。日本の世論も反発、「ギョーザ」は、食の安全という範囲を超え、感情がぶつかりあう日中対決の象徴になった。
それが、一転して、「中国人の犯行」である。「ずっと日本が悪いと思っていたのに」(飲食店従業員)という驚きに当局不信が交じる。日本の主張に「負けた」ことについて、ある女性は「日本に落ち度はなくても、無用な騒動を広げ、有力企業の天洋食品をつぶした」と話した。
一方、日中バトルの“主戦場”となったネットでは、「日本人の真剣に調査する本能と専門的な手法は世界でも有名だ」と日本の警察への称賛も出ている。一方で中国の警察は、「証拠を示して反論することもできない」と批判され、面目丸つぶれだ。「食の安全では日本が上だ。日本に学べ」との評価さえ出ている。
中国紙のある記者は「中国当局は、最初に『日本が悪い』と言って政治問題化してしまった。中国人に特有の面目を保つ方法だったが、非科学的で話にならなかった」と批判している。
もっとも、事件発覚から2年以上が過ぎ、中国では全体的に「毒ギョーザ」に対する関心は高くはなく、政府批判の声も大きなうねりにはなっていない。世論の反発を恐れる中国当局が事件の風化を待っていた可能性も十分ある。
2010年4月11日14時57分 読売新聞
中国製冷凍ギョーザ中毒事件は、中国当局が3月、国内での犯罪だったことを自ら認める異例の展開となった。
「日本が悪者で中国は被害者」という中国世論の基本構図が突如崩れ、市民の間では当局への疑念も生じ始めている。
「毒ギョーザ事件は日本が悪いのではなかったのか」
北京南西300キロの河北省・石家荘市。ギョーザを製造した天洋食品の近所で商店を経営する男性は、元臨時従業員が逮捕されたことを聞いて憤った。
男性は、「殺虫剤混入が中国で発生した可能性は極めて小さい」という中国警察の発表を信じてきた。「説明はウソだったのか」と今は怒りの矛先を当局に向けている。
「日本悪玉―中国被害者論」は、歴史問題を強調する中国では、ほとんど自明の理、あるいは物事の前提のように語られる。ギョーザ事件が発覚した2008年当時、中国では、責任の押しつけを伴う激しい対日批判が噴出した。日本の世論も反発、「ギョーザ」は、食の安全という範囲を超え、感情がぶつかりあう日中対決の象徴になった。
それが、一転して、「中国人の犯行」である。「ずっと日本が悪いと思っていたのに」(飲食店従業員)という驚きに当局不信が交じる。日本の主張に「負けた」ことについて、ある女性は「日本に落ち度はなくても、無用な騒動を広げ、有力企業の天洋食品をつぶした」と話した。
一方、日中バトルの“主戦場”となったネットでは、「日本人の真剣に調査する本能と専門的な手法は世界でも有名だ」と日本の警察への称賛も出ている。一方で中国の警察は、「証拠を示して反論することもできない」と批判され、面目丸つぶれだ。「食の安全では日本が上だ。日本に学べ」との評価さえ出ている。
中国紙のある記者は「中国当局は、最初に『日本が悪い』と言って政治問題化してしまった。中国人に特有の面目を保つ方法だったが、非科学的で話にならなかった」と批判している。
もっとも、事件発覚から2年以上が過ぎ、中国では全体的に「毒ギョーザ」に対する関心は高くはなく、政府批判の声も大きなうねりにはなっていない。世論の反発を恐れる中国当局が事件の風化を待っていた可能性も十分ある。
中国製毒ギョーザ、中国人の犯人逮捕の独自報道は中国国内ではゼロ、当局批判許さず
中国製毒ギョーザ、中国人の犯人逮捕の独自報道は中国国内ではゼロ、当局批判許さず
2010年3月30日 中日新聞
中国製ギョーザ中毒事件で、中国国内では、天洋食品(河北省石家荘市)元臨時従業員、呂月庭容疑者(36)拘束に関するニュースはほとんど報じられていない。
中国当局が独自報道を禁じ、国営新華社通信の配信記事だけを使うよう通達したため。事件発生当初、中国側が日本での農薬混入を示唆した経緯もある中、中国人による犯行が判明したことで国民の間に高まりかねない当局批判を抑え込む狙いがあるとみられる。
「新華社の発表が、われわれの見解」。ギョーザ製造元「天洋食品」の地元の河北省、市の政府、警察当局は29日、こう口をそろえ取材を門前払いした。
中国メディアは、事件に関して独自取材をしておらず、地元紙は容疑者拘束翌日の27日付朝刊で、新華社の配信記事を小さく載せただけ。共産党機関紙・人民日報は29日までに、1行も報じていない。公安省が28日に北京で開いた日本メディアを対象にした記者会見の内容は、省のホームページに掲載されず、新華社も伝えなかった。
関係者は「当局には、国内で大きな騒ぎになるのを避けたい思惑がある」と明かした。
日本メディアに対する取材規制も強い。石家荘市郊外にある容疑者の親せきが暮らす村では、村幹部を名乗る男性たちが、取材に訪れた記者を取り囲み、「出て行け!」と要求。「村の住民たちが不安がっている。取材させないのは上からの命令だ。許可すれば、われわれの立場がなくなる」とまくしたてた。
2010年3月30日 中日新聞
中国製ギョーザ中毒事件で、中国国内では、天洋食品(河北省石家荘市)元臨時従業員、呂月庭容疑者(36)拘束に関するニュースはほとんど報じられていない。
中国当局が独自報道を禁じ、国営新華社通信の配信記事だけを使うよう通達したため。事件発生当初、中国側が日本での農薬混入を示唆した経緯もある中、中国人による犯行が判明したことで国民の間に高まりかねない当局批判を抑え込む狙いがあるとみられる。
「新華社の発表が、われわれの見解」。ギョーザ製造元「天洋食品」の地元の河北省、市の政府、警察当局は29日、こう口をそろえ取材を門前払いした。
中国メディアは、事件に関して独自取材をしておらず、地元紙は容疑者拘束翌日の27日付朝刊で、新華社の配信記事を小さく載せただけ。共産党機関紙・人民日報は29日までに、1行も報じていない。公安省が28日に北京で開いた日本メディアを対象にした記者会見の内容は、省のホームページに掲載されず、新華社も伝えなかった。
関係者は「当局には、国内で大きな騒ぎになるのを避けたい思惑がある」と明かした。
日本メディアに対する取材規制も強い。石家荘市郊外にある容疑者の親せきが暮らす村では、村幹部を名乗る男性たちが、取材に訪れた記者を取り囲み、「出て行け!」と要求。「村の住民たちが不安がっている。取材させないのは上からの命令だ。許可すれば、われわれの立場がなくなる」とまくしたてた。
中国製毒ギョーザ、急転直下の容疑者逮捕でも依然残るナゾ
中国製毒ギョーザ、急転直下の容疑者逮捕でも依然残るナゾ
2010/04/10 12:11 産経新聞
一時は“迷宮入り”もささやかれた中国製冷凍ギョーザ中毒事件が、急転直下の動きを見せた。発生から約2年2カ月が経過した3月下旬、中国の公安当局がギョーザを製造していた食品会社の元臨時従業員の男の身柄を拘束したからだ。中国の公安当局は、日本のマスコミを対象とした異例の記者会見まで開いて「全面解決」を強調。だが、中国側の発表情報にはこれまでの捜査結果とは矛盾する内容も多く含まれる。事件に残された謎と早期の幕引きを図ろうとする中国の思惑は-。
「ギョーザ中毒事件で、天洋食品で臨時従業員として働いていた男の身柄を拘束した」
中国外務省アジア局の担当者から北京の日本大使館にこうした情報がもたらされたのは、3月26日金曜日の午後11時半ごろのことだった。
中国の公安当局に身柄を拘束されたのは、ギョーザ製造元の食品会社「天洋食品」の元臨時従業員、呂月庭容疑者(36)。
「身柄拘束」の情報は、中国国営の「新華社」電として瞬く間に日本中を駆け巡ったが、この後、事件をめぐる情報については日本の警察当局による検証もマスコミによる論評もままならず、情報の主導権は終始中国側に握られた。
中国での勤務経験がある警察OBが言う。
「引っかかるのは情報の出し方だ。なぜ、新華社報道と同時に、深夜に日本側に知らせてきたのか」
そこには、中国のある意図が見て取れるという。
「一報を金曜の深夜に伝えたのは、日本の役所が閉庁になる土日を挟むことでマスコミの国内取材がやりにくくなり、報道される情報量を極小化しようとしたのではないか」というのだ。
外務省、警察庁など日本側では、日付が変わるころになっても公式の確定情報は発表されておらず、警察庁では担当幹部が情報の収集と確認に追われていた。取材対応した警察庁幹部の1人は「拘束は完全な不意打ち。今年1月まで、公式非公式をあわせて20回以上開いてきた情報交換でもまったく知らされていなかった」と話し、容疑者の氏名、年齢や出身地などごくわずかな情報を繰り返し口にするのがやっとだった。
日本の警察や外務省が広報発表する前に、「身柄拘束」の一報を配信した中国国営の「新華社」とは、一体どのような組織なのだろうか。
新華社は日本の内閣にあたる中国の国務院に直属する国家機関で、本来的には日本など自由主義国の報道機関とは異なる。
発信される情報は「中国の政府や党の公式見解がニュース仕立てにされたもので、中国が各国世論に直接伝えたいメッセージ」(日本の外務省筋)なのだという。
金曜日の深夜11時半に新華社が伝えてきたビッグニュース。日本の報道機関は色めき立った。しかし、締め切りまでほとんど時間がなかった新聞は結局、ニュースの主要部分について中国側から伝えられる初期情報をほとんどそのまま報道することになった。
中国発表への疑念。 この事件の情報発信について、中国側の対応は異例ずくめだった。
「身柄拘束」の一報から2日後の28日には、ギョーザ事件の捜査を担当している中国公安省の杜航偉刑事捜査局長らが、日本のマスコミを対象に異例ともいえる記者会見を開き、詳細な捜査情報を明らかにした。
中国側発表によると、犯行は呂容疑者が1人で実行。呂容疑者は天洋食品の待遇に不満を訴え、一緒に働いていた妻が産休を取った際にはもらえると思っていたボーナスがもらえず、不満が高まったと動機を供述した。
呂容疑者がギョーザに混入したとされるメタミドホスは、2007年7月と8月、同食品工場の清掃担当部門から盗み、同じころ、医療機関が廃棄した注射器を、針がついたまま入手。
同年10月1日、メタミドホスを入れた注射器を持って、ギョーザが保管されている冷凍庫に侵入。注射器でギョーザに注入した-とされる。
だが、この発表には疑問が残る。
1つは、ギョーザの“袋の穴”の問題だ。
兵庫県で被害を出したギョーザの袋とトレー、大阪府で回収されたギョーザの袋にはそれぞれ0・2ミリ~1・5ミリ大の穴が発見されている。
一方で、千葉県で被害を出した袋は完全に密封されており、穴や傷は発見されていない。
「手口が違う。犯行手順の違いを意味する可能性があり、本当に単独犯なのか、違和感が大きい」
日本の捜査関係者は、こう指摘する。
疑問の2つめは、日本でギョーザから検出された農薬は、メタミドホスだけでなく、有機リン系のジクロルボスも検出されていたが、中国側の説明には、この「第2の農薬」についてまったく触れられていないことだ。
ジクロルボスが付着したギョーザは、07年6月3日に天洋食品で製造、同月8日に中国・天津港から日本に向けて出荷されている。
07年11月に福島県喜多方市で販売され、異臭がするとして回収されたギョーザから、事件発覚後に実施した検査で検出された。
ジクロルボスが付着した製品の製造時期は、メタミドホスの混入時期と約4カ月の開きがある。
警察庁幹部は「呂容疑者の犯行であるならば、呂容疑者がいつ、どのようにしてジクロルボスを入手し、どのようにしてギョーザに混入したのか、明確にしなければならない」と話す。
疑問点は、まだある。
呂容疑者は犯行に用いた注射器を犯行後、「下水道に捨てた」と供述。そして中国捜査当局は今年3月21日、呂容疑者の供述通り発見、押収したという。
発見時には、注射器は泥に埋まっていた。捜査関係者がこんな指摘をする。
「捜査の初期に農薬の専門家から話を聞いたが、メタミドホスは、水溶性が高い。下水道の中で長期間、泥まみれになっていたのであれば雨水や雪解け水、泥水で成分が洗い流され、検出されない可能性が高いのではないだろうか。
中国公安省の発表によれば、呂容疑者は当初から一貫して「重要な捜査対象者」とみられていた。
だが、身柄拘束まで2年以上もの長期を要したのは、決定的な証拠がなかったからだという。
難航する捜査を急展開させたのは、呂容疑者の妻の話だった。
呂容疑者は事件後、自宅のテレビでたまたま流れた事件関係のニュースを見て妻に「おれがやった」と漏らした。
驚いた妻が真剣に問いつめると、呂容疑者はすぐに「冗談だ」と打ち消し、妻もそれ以上、追及しなかった。
日本の外務省筋によれば、中国側は、かねてから重要参考人とみなしていた呂容疑者をクロとするこの証言の真実性を必死に確認したという。
そして、本人を追及した結果、注射器という身柄拘束につながる物証の発見につなげたという。
だが、事件直後に「猛毒メタミドホスの混入が中国国内であった可能性は極めて小さい」と主張していた中国側が、急に方針転換したのはなぜなのか。
日本の政府関係者が「進展の兆しだったのではないか」と振り返る出来事があった。1月に捜査責任者が異動。その直後、事件は急転直下の展開となった。
「中国サイドの高いレベルで捜査方針の転換があったのではないか」
公安省も捜査進展に向け、“大きな力”が働いていたことを会見で配布した資料で認めていた。
中国は民主党政権成立以来、対日重視姿勢を見せている。5月1日に開幕する上海万博を控え、国を挙げてイメージアップに躍起でもある。また、今年11月に横浜で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)での胡錦涛の来日などもある。
「中国は、対米牽制の意味からも、日本との蜜月をアピールしたいところだろう。日中の首脳外交が活発化する前に、指導部が対日懸案を一気に解決してしまいたいと考えた結果ではないか」
外交筋はこう分析。
2010/04/10 12:11 産経新聞
一時は“迷宮入り”もささやかれた中国製冷凍ギョーザ中毒事件が、急転直下の動きを見せた。発生から約2年2カ月が経過した3月下旬、中国の公安当局がギョーザを製造していた食品会社の元臨時従業員の男の身柄を拘束したからだ。中国の公安当局は、日本のマスコミを対象とした異例の記者会見まで開いて「全面解決」を強調。だが、中国側の発表情報にはこれまでの捜査結果とは矛盾する内容も多く含まれる。事件に残された謎と早期の幕引きを図ろうとする中国の思惑は-。
「ギョーザ中毒事件で、天洋食品で臨時従業員として働いていた男の身柄を拘束した」
中国外務省アジア局の担当者から北京の日本大使館にこうした情報がもたらされたのは、3月26日金曜日の午後11時半ごろのことだった。
中国の公安当局に身柄を拘束されたのは、ギョーザ製造元の食品会社「天洋食品」の元臨時従業員、呂月庭容疑者(36)。
「身柄拘束」の情報は、中国国営の「新華社」電として瞬く間に日本中を駆け巡ったが、この後、事件をめぐる情報については日本の警察当局による検証もマスコミによる論評もままならず、情報の主導権は終始中国側に握られた。
中国での勤務経験がある警察OBが言う。
「引っかかるのは情報の出し方だ。なぜ、新華社報道と同時に、深夜に日本側に知らせてきたのか」
そこには、中国のある意図が見て取れるという。
「一報を金曜の深夜に伝えたのは、日本の役所が閉庁になる土日を挟むことでマスコミの国内取材がやりにくくなり、報道される情報量を極小化しようとしたのではないか」というのだ。
外務省、警察庁など日本側では、日付が変わるころになっても公式の確定情報は発表されておらず、警察庁では担当幹部が情報の収集と確認に追われていた。取材対応した警察庁幹部の1人は「拘束は完全な不意打ち。今年1月まで、公式非公式をあわせて20回以上開いてきた情報交換でもまったく知らされていなかった」と話し、容疑者の氏名、年齢や出身地などごくわずかな情報を繰り返し口にするのがやっとだった。
日本の警察や外務省が広報発表する前に、「身柄拘束」の一報を配信した中国国営の「新華社」とは、一体どのような組織なのだろうか。
新華社は日本の内閣にあたる中国の国務院に直属する国家機関で、本来的には日本など自由主義国の報道機関とは異なる。
発信される情報は「中国の政府や党の公式見解がニュース仕立てにされたもので、中国が各国世論に直接伝えたいメッセージ」(日本の外務省筋)なのだという。
金曜日の深夜11時半に新華社が伝えてきたビッグニュース。日本の報道機関は色めき立った。しかし、締め切りまでほとんど時間がなかった新聞は結局、ニュースの主要部分について中国側から伝えられる初期情報をほとんどそのまま報道することになった。
中国発表への疑念。 この事件の情報発信について、中国側の対応は異例ずくめだった。
「身柄拘束」の一報から2日後の28日には、ギョーザ事件の捜査を担当している中国公安省の杜航偉刑事捜査局長らが、日本のマスコミを対象に異例ともいえる記者会見を開き、詳細な捜査情報を明らかにした。
中国側発表によると、犯行は呂容疑者が1人で実行。呂容疑者は天洋食品の待遇に不満を訴え、一緒に働いていた妻が産休を取った際にはもらえると思っていたボーナスがもらえず、不満が高まったと動機を供述した。
呂容疑者がギョーザに混入したとされるメタミドホスは、2007年7月と8月、同食品工場の清掃担当部門から盗み、同じころ、医療機関が廃棄した注射器を、針がついたまま入手。
同年10月1日、メタミドホスを入れた注射器を持って、ギョーザが保管されている冷凍庫に侵入。注射器でギョーザに注入した-とされる。
だが、この発表には疑問が残る。
1つは、ギョーザの“袋の穴”の問題だ。
兵庫県で被害を出したギョーザの袋とトレー、大阪府で回収されたギョーザの袋にはそれぞれ0・2ミリ~1・5ミリ大の穴が発見されている。
一方で、千葉県で被害を出した袋は完全に密封されており、穴や傷は発見されていない。
「手口が違う。犯行手順の違いを意味する可能性があり、本当に単独犯なのか、違和感が大きい」
日本の捜査関係者は、こう指摘する。
疑問の2つめは、日本でギョーザから検出された農薬は、メタミドホスだけでなく、有機リン系のジクロルボスも検出されていたが、中国側の説明には、この「第2の農薬」についてまったく触れられていないことだ。
ジクロルボスが付着したギョーザは、07年6月3日に天洋食品で製造、同月8日に中国・天津港から日本に向けて出荷されている。
07年11月に福島県喜多方市で販売され、異臭がするとして回収されたギョーザから、事件発覚後に実施した検査で検出された。
ジクロルボスが付着した製品の製造時期は、メタミドホスの混入時期と約4カ月の開きがある。
警察庁幹部は「呂容疑者の犯行であるならば、呂容疑者がいつ、どのようにしてジクロルボスを入手し、どのようにしてギョーザに混入したのか、明確にしなければならない」と話す。
疑問点は、まだある。
呂容疑者は犯行に用いた注射器を犯行後、「下水道に捨てた」と供述。そして中国捜査当局は今年3月21日、呂容疑者の供述通り発見、押収したという。
発見時には、注射器は泥に埋まっていた。捜査関係者がこんな指摘をする。
「捜査の初期に農薬の専門家から話を聞いたが、メタミドホスは、水溶性が高い。下水道の中で長期間、泥まみれになっていたのであれば雨水や雪解け水、泥水で成分が洗い流され、検出されない可能性が高いのではないだろうか。
中国公安省の発表によれば、呂容疑者は当初から一貫して「重要な捜査対象者」とみられていた。
だが、身柄拘束まで2年以上もの長期を要したのは、決定的な証拠がなかったからだという。
難航する捜査を急展開させたのは、呂容疑者の妻の話だった。
呂容疑者は事件後、自宅のテレビでたまたま流れた事件関係のニュースを見て妻に「おれがやった」と漏らした。
驚いた妻が真剣に問いつめると、呂容疑者はすぐに「冗談だ」と打ち消し、妻もそれ以上、追及しなかった。
日本の外務省筋によれば、中国側は、かねてから重要参考人とみなしていた呂容疑者をクロとするこの証言の真実性を必死に確認したという。
そして、本人を追及した結果、注射器という身柄拘束につながる物証の発見につなげたという。
だが、事件直後に「猛毒メタミドホスの混入が中国国内であった可能性は極めて小さい」と主張していた中国側が、急に方針転換したのはなぜなのか。
日本の政府関係者が「進展の兆しだったのではないか」と振り返る出来事があった。1月に捜査責任者が異動。その直後、事件は急転直下の展開となった。
「中国サイドの高いレベルで捜査方針の転換があったのではないか」
公安省も捜査進展に向け、“大きな力”が働いていたことを会見で配布した資料で認めていた。
中国は民主党政権成立以来、対日重視姿勢を見せている。5月1日に開幕する上海万博を控え、国を挙げてイメージアップに躍起でもある。また、今年11月に横浜で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)での胡錦涛の来日などもある。
「中国は、対米牽制の意味からも、日本との蜜月をアピールしたいところだろう。日中の首脳外交が活発化する前に、指導部が対日懸案を一気に解決してしまいたいと考えた結果ではないか」
外交筋はこう分析。
上海万博の為の前座劇? スケープゴート?毒ギョーザ犯人逮捕で当局に不信感
2010年03月27日 22時46分 読売新聞
中国製冷凍ギョーザ中毒事件で中国人容疑者が逮捕されたとの報道を受けて、中国のインターネットでは、事件発覚から2年以上経過した後の逮捕に懐疑的な見方を示す書き込みも出ている。
共産党の一党独裁下での情報統制に対する不満が背景にあるとみられる。
ネット利用者に人気のある「天涯論壇」などには、「2年もたっているのに犯行に使った注射器が残っているなんて」「日本人に説明し、警察がメンツを保つために、容疑者に人民元をたくさん与えて罪を認めさせた。彼はスケープゴートにされた」など警察当局への不信感を示した書き込みが見られた。
また、容疑者が「元臨時従業員」とされた点についても、「悪事を働くのはどうしていつも臨時従業員なのか」「日本人だって信じないだろう」などの疑念が目立った。
*
「ギョーザ事件解決」カード、鳩山訪中実現へ一手
2010年3月28日11時44分 読売新聞
発覚から2年以上が経過し、捜査が暗礁に乗り上げていたなか、中国当局は容疑者逮捕を電撃的に発表し、事態が一気に動き出した。この時期に中国が行動を起こした背景には、鳩山に早期の訪中を求めたい胡錦濤政権の思惑がうかがえる。
この事件をめぐっては、昨年、中国側が捜査の中間報告を公表して日本国民の対中感情の改善を図ろうとした。だが、中国国内に毒物混入を公式に認めることへの抵抗が強く、見送られた。最近は、日本側が、製造元「天洋食品」の工場移転の話が浮上していることについて確認を求めても、中国外務省から回答がない日々が続いた。
捜査打ち切りが取りざたされた今のタイミングでの発表について、関係筋は「国家の威信をかける上海万博の開幕に合わせて鳩山を訪中させたいという胡政権の強い意思が働いた」と言い切る。
日本側には、もともと6月の上海万博ジャパンデーに訪中したいとの意向があったが、中国側は「ジャパンデーは日本のため。各国首脳が集まる4月30日の開幕レセプション出席こそが中国の利益にかなう」(中国筋)と考えている。胡政権には、「ギョーザ事件解決」というカードをきることで、鳩山訪中だけでなく、5月にも見込まれる温家宝の日本公式訪問に向けての環境をつくり出す狙いがある。
胡政権はこれまで、小沢民主党幹事長の資金管理団体による土地取引に絡む事件の推移を見守り、カードをきる時期を慎重に見極めようとしていたとの見方も強い。国内で、ギョーザ事件をほとんど報じさせず、2年以上たって記憶が十分に風化した今なら、インターネットでの政府批判や反日ムードも広がらないとの読みもあったとみられる。
中国側は容疑者逮捕により、事件を「人為的な毒物混入」と断定、一般的な「食の安全」の問題と切り離し、幕引きを図ることで、中国製食品の対日輸出回復、国際イメージの改善につなげようとの思惑もある。
ただ、中国側は、事件について、「なおも作業中」としており、今後、犯行の手口や物証などで日本側が満足できるような情報が明らかにされるかどうかは不透明だ。
*
発覚から2年以上たって見つかったのは不自然」、隠していたのではないか -警察庁内
2010年03月28日 16時40分 読売新聞
新華社通信が、「対日輸出ギョーザ中毒事件を解決」という見出しで、「天洋食品」の元臨時従業員・呂月庭容疑者(36)逮捕の一報を伝えたのは、日本時間の26日夜11時51分(現地時間10時51分)。
警察庁は、これを伝える国内ニュースで初めて逮捕の事実を知り、慌てて在北京日本大使館と連絡を取って、中国公安省への情報収集を依頼した。だが、容疑者が「正社員にしてもらえなかった」などと供述しているという以外、詳しい情報提供はなく、中国との捜査協力、中でも情報交換の難しさが浮き彫りになった。
その懸念は、当初から指摘されていた。今回の事件発覚後、警察庁と中国公安省は、5回にわたって両国で相互に開いた「情報交換会議」では、「有機リン系殺虫剤メタミドホスが中国で混入した可能性が高い」とする警察庁に、中国公安省は「日本で混入した可能性もある」と主張し、怒声が飛び交う場面も。
呂容疑者の周辺から2本の注射器が発見されたと中国側が説明している点についても、警察庁内には、「発覚から2年以上たって見つかったというのは不自然」「隠していたのではないか」などという声がある。
中国製毒ギョーザ、冷食市場に影響なお 消費者の中国産への不信根強く
中国製毒ギョーザ、冷食市場に影響なお 消費者の中国産への不信根強く
2010/03/28 00:02 日経新聞
2008年1月に発覚した中国製冷凍ギョーザ中毒事件は、中国の警察当局が容疑者を拘束した。だが、中国製食品に対する日本の消費者の不信は依然として根強く、中国産に頼る冷凍食品の需要が事件前の水準に戻るかどうかは不確かだ。
事件では中国の天洋食品が製造し、日本たばこ産業(JT)子会社のジェイティフーズが輸入した冷凍ギョーザを食べた兵庫、千葉県の10人が中毒症状を訴えた。
この影響で大手メーカーの家庭用冷食の売上高は08年1月の発覚直後から急激に落ち込んだ。輸入元のJTの冷食売上高は最大で7割、冷凍ギョーザが主力商品の味の素冷凍食品も一時的に5割減った。冷食市場全体では、08年の国内出荷額(国内生産と輸入の合計)は前年比5.3%減の約8900億円だった。
足元では冷食需要は回復傾向にあるが、事件前の水準には戻っていない。冷食は調理の簡便性などから、少子高齢化に直面する食品業界の中で数少ない成長分野とされてきただけに、事件のダメージは大きい。
2010/03/28 00:02 日経新聞
2008年1月に発覚した中国製冷凍ギョーザ中毒事件は、中国の警察当局が容疑者を拘束した。だが、中国製食品に対する日本の消費者の不信は依然として根強く、中国産に頼る冷凍食品の需要が事件前の水準に戻るかどうかは不確かだ。
事件では中国の天洋食品が製造し、日本たばこ産業(JT)子会社のジェイティフーズが輸入した冷凍ギョーザを食べた兵庫、千葉県の10人が中毒症状を訴えた。
この影響で大手メーカーの家庭用冷食の売上高は08年1月の発覚直後から急激に落ち込んだ。輸入元のJTの冷食売上高は最大で7割、冷凍ギョーザが主力商品の味の素冷凍食品も一時的に5割減った。冷食市場全体では、08年の国内出荷額(国内生産と輸入の合計)は前年比5.3%減の約8900億円だった。
足元では冷食需要は回復傾向にあるが、事件前の水準には戻っていない。冷食は調理の簡便性などから、少子高齢化に直面する食品業界の中で数少ない成長分野とされてきただけに、事件のダメージは大きい。
中国製毒ギョーザ、天洋が証拠隠滅で発覚直後に在庫を投棄
中国製毒ギョーザ、発覚直後に在庫を投棄 天洋が証拠隠滅か
2010年3月28日2時32分 毎日新聞
中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、元臨時従業員が逮捕された製造元の天洋食品が08年1月30日の事件発覚直後、工場冷凍庫に保管されていた大量のギョーザを下水道に投棄していたことが分かった。内部犯行が疑われたため、証拠隠滅を図った。
関係者によると、天洋食品幹部の指示を受けた従業員数人で製品の包装を開け、ギョーザだけを工場内のマンホールから下水道に投棄した。包装袋は工場のフェンスから外部にまとめて捨てたという。しかし、天洋食品の底夢路工場長は発覚から3日後の同年2月2日に記者会見し「厳格な生産管理、消毒制度を導入しており、農薬事故は一度もない」と説明、工場内で毒物が混入した可能性を否定していた。
同社は日本政府調査団を同5日に工場内に受け入れ、製造工程などを公開した。その前日の4日には破かれた多数の包装袋や検査記録表が工場の外に散乱していたことが確認されており、調査団受け入れ前には冷凍庫で保管していたギョーザを下水道に投棄していたことになる。
2010年3月28日2時32分 毎日新聞
中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、元臨時従業員が逮捕された製造元の天洋食品が08年1月30日の事件発覚直後、工場冷凍庫に保管されていた大量のギョーザを下水道に投棄していたことが分かった。内部犯行が疑われたため、証拠隠滅を図った。
関係者によると、天洋食品幹部の指示を受けた従業員数人で製品の包装を開け、ギョーザだけを工場内のマンホールから下水道に投棄した。包装袋は工場のフェンスから外部にまとめて捨てたという。しかし、天洋食品の底夢路工場長は発覚から3日後の同年2月2日に記者会見し「厳格な生産管理、消毒制度を導入しており、農薬事故は一度もない」と説明、工場内で毒物が混入した可能性を否定していた。
同社は日本政府調査団を同5日に工場内に受け入れ、製造工程などを公開した。その前日の4日には破かれた多数の包装袋や検査記録表が工場の外に散乱していたことが確認されており、調査団受け入れ前には冷凍庫で保管していたギョーザを下水道に投棄していたことになる。
中国製毒ギョーザ、中国人を逮捕。欧米との関係悪化の中、日本の対中世論の好転狙いか。
2010年3月27日1時11分 毎日新聞
中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、26日夜、中国警察当局が製造元の天洋食品(河北省石家荘市)の元臨時従業員、呂月庭容疑者(36)を逮捕したと報じた。08年1月の発覚から2年余り。中国製毒ギョーザは日中両国の国民感情の対立に発展した事件。
呂容疑者は給料などの待遇や特定の従業員への不満を募らせ、気を晴らすために製品のギョーザに毒物を混入した疑い。呂容疑者は容疑を認めているという。また、警察当局は混入に使われた注射器を押収し、周囲の証言を得ていたとしている。
関係者によると、中国警察当局は、何者かが工場内の段ボールの外側から注射器で農薬成分メタミドホスを混入したとの見方を強め、北京の研究所で裏付け実験を進めてきた。
事件は07年12月~08年1月、天洋食品製の中国製冷凍ギョーザを食べた千葉県と兵庫県の3家族計10人が嘔吐(おうと)や下痢の症状を訴え、9人が入院、千葉県の5歳の女児が一時重体となった。回収品から有機リン系殺虫剤メタミドホスが検出された。
日本側による製品の包装、梱包、流通過程の調査結果や、天洋食品が中国国内で再配布した回収製品で中毒事件が起きたことなどから、中国国内での混入が濃厚とみられたが、中国政府は当初、「捜査中」とするのみで、日本国民の不信感を招いた。
一方で中国公安当局は再現実験などから工場の冷凍庫に保管された製品に段ボールの外側から何者かが注射器で殺虫剤を注入させた可能性が高いとみて、工場の複数の従業員を長期間拘束するなど、事実上、工場内での混入に絞り、詰めの捜査を進めていた。
*
中国製毒ギョーザの犯人逮捕劇。中国と欧米との関係悪化の中、日本の対中世論の好転を狙ったものか。
中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、中国当局が製造元の天洋食品(河北省石家荘市)の元臨時従業員、呂月庭容疑者(36)逮捕をこの時期に発表したのは、中国と欧米との関係がぎくしゃくするなか、日本の対中世論を好転させようとする中国指導部の意向を反映したものとみられる。
容疑者逮捕を伝えた26日夜の中国国営・新華社通信は、逮捕時期には触れていないが、同社関係者によると、警察当局は比較的早い段階で待遇に不満を持っていた同容疑者に注目し、証言集めなど裏付け捜査を進めてきた。同通信は中国側捜査態勢について「事件発生後、両国消費者への高度の責任感に基づき、全国から捜査、検査などの専門家を選び出し、専門捜査班を組織した」と説明した。
中国指導部は事件発覚から1年の昨年1月末、中国側捜査の中間報告を発表し、中国側での毒物混入を認め、日本国内の対中感情の好転を図ろうと検討したといわれる。
中国は昨年暮れから地球温暖化対策で欧米との対立が激化。最近では、中国政府のネット検閲廃止を求めた検索最大手グーグルが中国本土から撤退するなど対外イメージの悪化が続いていた。
中国製毒ギョーザ、箱の外から注射。 中国公安、冷凍庫を管理する社員数人を断続的に拘束
中国製毒ギョーザ、箱の外から注射
2009年4月2日2時31分 毎日新聞
中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、中国公安当局が、製造元「天洋食品」の冷凍庫に保管されていた製品について、包装した段ボール箱の外側から殺虫剤メタミドホスが注射器で注入されたとみて、北京の政府研究所で裏付け実験を進めていることが分かった。同社関係者が1日明らかにした。
裏付け実験を実施しているのは中国国家品質監督検査検疫総局傘下の中国検査検疫科学研究院。工場の冷凍庫内と同じ温度条件で、ギョーザの入った段ボール箱の外側から注射針を刺してメタミドホスを注入し、ギョーザや包装袋への付着状況を調べている。
実験では、メタミドホスを溶かし込んだ溶剤の種類や温度条件によって包装袋に破損がなくても内部のギョーザが汚染されるケースが確認されたという。
これを受け、公安当局は注射器を使った毒物混入方法に捜査を集中させている模様だ。
日本国内で昨年1月、メタミドホスが検出された同社製のギョーザの包装袋に小さな穴や針でひっかいたような傷が発見され、外部からの混入が疑われた。しかし、同2月に大阪府枚方市のスーパーから回収されたギョーザ1袋では、穴や傷がない未開封袋の内側からメタミドホスが検出され、一転して包装前の混入が疑われた。
同社関係者によると、中国公安当局は昨年秋以降、冷凍庫を管理する同社社員数人を断続的に拘束しており、注射器を使った混入方法についても事情を聴いている模様だ。捜査当局は容疑者をほぼ社内に絞り込んでいる模様だ。日本政府関係者は注射器を使った裏付け実験について「公式ルートでは中国側から説明を受けていない」と話している。
2009年4月2日2時31分 毎日新聞
中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、中国公安当局が、製造元「天洋食品」の冷凍庫に保管されていた製品について、包装した段ボール箱の外側から殺虫剤メタミドホスが注射器で注入されたとみて、北京の政府研究所で裏付け実験を進めていることが分かった。同社関係者が1日明らかにした。
裏付け実験を実施しているのは中国国家品質監督検査検疫総局傘下の中国検査検疫科学研究院。工場の冷凍庫内と同じ温度条件で、ギョーザの入った段ボール箱の外側から注射針を刺してメタミドホスを注入し、ギョーザや包装袋への付着状況を調べている。
実験では、メタミドホスを溶かし込んだ溶剤の種類や温度条件によって包装袋に破損がなくても内部のギョーザが汚染されるケースが確認されたという。
これを受け、公安当局は注射器を使った毒物混入方法に捜査を集中させている模様だ。
日本国内で昨年1月、メタミドホスが検出された同社製のギョーザの包装袋に小さな穴や針でひっかいたような傷が発見され、外部からの混入が疑われた。しかし、同2月に大阪府枚方市のスーパーから回収されたギョーザ1袋では、穴や傷がない未開封袋の内側からメタミドホスが検出され、一転して包装前の混入が疑われた。
同社関係者によると、中国公安当局は昨年秋以降、冷凍庫を管理する同社社員数人を断続的に拘束しており、注射器を使った混入方法についても事情を聴いている模様だ。捜査当局は容疑者をほぼ社内に絞り込んでいる模様だ。日本政府関係者は注射器を使った裏付け実験について「公式ルートでは中国側から説明を受けていない」と話している。
「中国産毒ギョーザ、中国国内に大量横流し」隠蔽、中国で批判・怒りの声あがる
「毒ギョーザ、中国国内に大量横流し」隠蔽、中国でも批判
2009年3月13日3時5分 読売新聞
中国製冷凍ギョーザ中毒事件で製造元の「天洋食品」(河北省石家荘市)が回収・保管していたギョーザが「河北鋼鉄集団」の傘下企業に大量に横流しされた問題について、関係者が記者会見で事実関係を全面否定し、中国のインターネット利用者から、隠蔽に対する批判や怒りの声が上がっている。
6日の会見では、関係者が「我々がギョーザを配った事実は存在しない。この事実はあなた方が作り出したものだ」(同集団社長)、「中国人はギョーザ好きで、どの家にもある」(唐山市長)などの主張に終始した。
中国国内では、同集団傘下の「承徳鋼鉄」の関係者4人が横流しされたギョーザを食べて中毒になった事件や、「唐山鋼鉄」の従業員に大量に配布されていたことはほとんど報じられていない。だが、中国紙「斉魯晩報」が7日、質疑応答を「毒ギョーザ問題で日本記者が河北省官僚追及 激烈な戦い」と詳報。
これを受けて、ネット利用者から「河北省指導者の回答はレベルが非常に低い。事件の真相を公表するよう呼びかける」など当局を批判し、日本メディアの追及を支持する声が相次いだ。
唐山鋼鉄従業員を名乗るネット利用者からは「会社が配布したギョーザを食べた」「3袋もらった」「従業員全員に配布された。なぜ買い上げていないと言うのか。市長が言い逃れしてどうするんだ」など怒りの声が集中した。中には「親戚が食べて中毒を起こした」との書き込みまであった。
2009年3月13日3時5分 読売新聞
中国製冷凍ギョーザ中毒事件で製造元の「天洋食品」(河北省石家荘市)が回収・保管していたギョーザが「河北鋼鉄集団」の傘下企業に大量に横流しされた問題について、関係者が記者会見で事実関係を全面否定し、中国のインターネット利用者から、隠蔽に対する批判や怒りの声が上がっている。
6日の会見では、関係者が「我々がギョーザを配った事実は存在しない。この事実はあなた方が作り出したものだ」(同集団社長)、「中国人はギョーザ好きで、どの家にもある」(唐山市長)などの主張に終始した。
中国国内では、同集団傘下の「承徳鋼鉄」の関係者4人が横流しされたギョーザを食べて中毒になった事件や、「唐山鋼鉄」の従業員に大量に配布されていたことはほとんど報じられていない。だが、中国紙「斉魯晩報」が7日、質疑応答を「毒ギョーザ問題で日本記者が河北省官僚追及 激烈な戦い」と詳報。
これを受けて、ネット利用者から「河北省指導者の回答はレベルが非常に低い。事件の真相を公表するよう呼びかける」など当局を批判し、日本メディアの追及を支持する声が相次いだ。
唐山鋼鉄従業員を名乗るネット利用者からは「会社が配布したギョーザを食べた」「3袋もらった」「従業員全員に配布された。なぜ買い上げていないと言うのか。市長が言い逃れしてどうするんだ」など怒りの声が集中した。中には「親戚が食べて中毒を起こした」との書き込みまであった。
中国製毒ギョーザ、残留基準の1万8000倍の殺虫剤検出
残留基準の1万8000倍検出 中国製ギョーザの殺虫剤
2009年1月27日20時43分 産経新聞
中国製ギョーザ中毒事件で、兵庫県警は27日、大阪府枚方市のスーパーなどから回収したギョーザの皮から最大で5450ppmの高濃度の有機リン系殺虫剤「メタミドホス」を検出したと発表した。
ニラの残留農薬基準(0・3ppm)の約1万8000倍に当たる。具からも5100倍相当の1530ppmを検出した。
県警は近畿の小売店などから、中毒症状を訴えた同県高砂市の家族が食べたものと同一製造日の「中華deごちそう ひとくち餃子」約450袋を回収。うち枚方市のスーパーと、大阪市の業者から回収された48袋からメタミドホスが検出され、警察庁の科学警察研究所に鑑定を依頼するなどして濃度や量を調べていた。
家族が食べたギョーザの具からは、すでに1万3200ppmのメタミドホスを検出している。
2009年1月27日20時43分 産経新聞
中国製ギョーザ中毒事件で、兵庫県警は27日、大阪府枚方市のスーパーなどから回収したギョーザの皮から最大で5450ppmの高濃度の有機リン系殺虫剤「メタミドホス」を検出したと発表した。
ニラの残留農薬基準(0・3ppm)の約1万8000倍に当たる。具からも5100倍相当の1530ppmを検出した。
県警は近畿の小売店などから、中毒症状を訴えた同県高砂市の家族が食べたものと同一製造日の「中華deごちそう ひとくち餃子」約450袋を回収。うち枚方市のスーパーと、大阪市の業者から回収された48袋からメタミドホスが検出され、警察庁の科学警察研究所に鑑定を依頼するなどして濃度や量を調べていた。
家族が食べたギョーザの具からは、すでに1万3200ppmのメタミドホスを検出している。
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